JALマイルを使って、念願のワンワールド世界一周特典航空券を発券しました。しかもほぼ全路線ファーストクラス、通常購入すれば400万円を超える価格です!
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ANAマイルでビジネスクラス世界一周特典航空券を発券したのは、つい一月ほど前のことでした。詳しくは次の記事にまとめています。
【ANAマイル世界一周特典航空券】予約・発券ルール完全解説!必要マイルとルート、ビジネスとファーストも比較 ANA/スターアライアンス世界一周のおすすめルート!特典航空券の必要マイルとチケット価格も比較 【ANAマイル世界一周特典航空券】発券報告!マチュピチュ/ウユニ/ガラパゴス等南米旅行がお得に!ANAマイルお勧めの使い方その際に、JAL/ワンワールドとANA/スターアライアンス、どちらで世界一周をするか迷い、それぞれのルールや特徴をだいぶ調べました。「その知識が鮮明なうちにJALの世界一周も発券してしまえ!」となったのです。勢い、大事です。
今回の記事では、発券報告だけではなく、JALとANA、ワンワールドとスターアライアンス、ファーストクラスとビジネスクラス。どちらが世界一周に向いているのか、あるいはルールの違いなど、そういった点もご紹介できればと思います。
追記)JALマイルを使った世界一周特典航空券の予約ルールについてまとめたページを作りました。
JALマイル世界一周ワンワールド特典航空券の予約ルール完全解説!必要マイルやおすすめルートも目次
JALマイル・ワンワールド世界一周特典航空券のルート
さっそく、今回発券したルートのご紹介です。
- 出発ドーハカタール航空 A380ファーストクラス
- 区間1フランクフルトブリティッシュエアウェイズ ビジネスクラス
- 区間2ロンドンブリティッシュエアウェイズ B789ファーストクラス
- 区間3ロサンゼルスカンタス航空 A380ファーストクラス
- 区間4シドニーカンタス航空 ビジネスクラス
- 区間5メルボルンカンタス航空 A380ファーストクラス
- 区間6シンガポールキャセイパシフィック航空772ビジネスクラス
- 区間7香港キャセイパシフィック航空 77Wファーストクラス
- 帰国東京
「ん? ドーハ発? これでは世界一周していないのでは?」と思われたかもしれませんが、エミレーツ航空のファーストクラスで「東京→ドバイ→ドーハ」と、別の特典航空券を手配する形です。
つなげると、きちんと世界一周になります。このようにわざわざエミレーツ航空ファーストクラスを別切りにするという、一見不可解なルートを組んだのには、いくつかの理由があります。
- エミレーツ航空はワンワールドに所属していない
- 日本発カタール航空にはファーストクラス設定がない
- 日本-ドーハ間をビジネスにしても、ファースト相当のJALマイルが必要
- JALマイルのワンワールド特典では8区間までしか組めない
JALマイルの使い方として、エミレーツ航空の利用を何度もこのブログでおすすめしてきました。
エミレーツファーストクラス搭乗記 A380と777の違い・機内食とシャワー JALマイルでエミレーツの特典航空券を予約する方法・2018年版後ほど詳しく説明しますが、JALマイルで世界一周するにはワンワールド特典を使うしかなく、ワンワールドに加盟していないエミレーツは対象エアラインに含まれていません。つまり世界一周チケットとは別に予約しなければいけないんです。
また、中東への特典航空券を考えたとき、ワンワールドに属する日本発カタール航空便には、ファーストクラス設定がありません。カタール航空ビジネスクラスのQSuiteはとても魅力的ではあるのですが、ビジネスにもかかわらずファーストクラス相当のマイルを取られてしまいます。これはやはりもったいないですし、せっかくならファーストクラスに乗りたいですよね。
ましてJALマイルなら、ここはエミレーツだろう、と。加えて、ワンワールド特典航空券の上限8区間にすでに達してしまったこともあって、「日本→ドーハ」間は別途手配することしたのです。……が! これが失敗でした。
世界一周、中東の旅程で失敗!
発券したときはすっかり忘れていたのですが、2年ほど前からエミレーツ航空の属するアラブ首長国連邦と、カタール航空の所属するカタールはいざこざと言いますか、断交状態にあるのですよね。それまでは一日に何十便も直行便が飛び、フライト時間もわずか一時間程度でドバイとドーハを行き来できたのですが、現在は、一本も飛んでいません!
まぁ今でも隣国オマーンを経由すれば、ドバイからドーハまで3時間程度で行けるので、多少移動時間が伸びただけで、とくに大きな問題ではないのですが、これは完全にうっかりでした。反省。
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ファーストクラス乗り倒しJALマイル世界一周の旅
というわけで、気を取り直して。今回の世界一周では、まだ乗ったことがないファーストクラスに焦点を当てた旅程を組みました。本家JALのファーストクラスは以前NY往復便に乗ったので、今回はパスしています。
【JALファーストクラス搭乗記】成田-ニューヨーク-羽田の食事とサービス以下の旅程で、5本のファーストクラスに搭乗する予定です。
カタール航空A380ファーストクラス (ドーハ→フランクフルト)
ビジネスクラスであるQSuiteもファーストクラスに匹敵するくらい良いと言われるカタールですが、やはり一度ファーストクラスには乗ってみたかったのです。エティハドのレジデンスも取れなくはなさそうなので、中東御三家をコンプリートしたいところですが…。
機材だけではなく、本拠地ドバイの広大なアル・サファ・ファーストクラスラウンジも楽しみです。
ブリティッシュエアウェイズ B789ファーストクラス(ロンドン→ロサンゼルス)
787-9用に仕立てられたというシートも楽しみですし、ブリティッシュエアウェイズのファーストクラスは、2019年3月からサービスの刷新をはかることを発表していますので、その点でも期待して乗りたいと思います。
本拠地ロンドン・ヒースロー空港を経由しますから、ファーストクラス専用ラウンジのコンコルドルームにも入ってみたいですね。
カンタス航空A380ファーストクラス×2(ロサンゼルス→シドニー、メルボルン→シンガポール)
カンタス航空を利用する際にはどうしてもオーストラリアまで行かなければならず、なかなか機会がなかったので、世界一周にあわせてファーストクラスを経験してみようと考えました。結果的に2ルートも入れてしまいました。メルボルン→シンガポール路線はあえてビジネスにしてもよかったかもしれませんね。
2019年中にはカンタスもA380ファーストクラスの改装を終える予定だそうで、その意味でも楽しみです。
キャセイパシフィック航空 777-300ER ファーストクラス(香港-東京)
香港と東京ですからそれほど長いフライトではないですが、ワンワールドのファーストクラスといったらやはりキャセイも外したくはありません。
本拠地の香港発ですから、名高いラウンジを満喫してこようと思います。もちろんカバナも。
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短距離でBA、カンタス、キャセイのビジネスクラスにも
短距離路線のフランクフルト-ロンドン、シドニー-メルボルン、シンガポール-香港では、それぞれBA、カンタス、キャセイのビジネスクラスに搭乗します。これにより、ちょうど発券上限の8区間となりました。
JALマイルには世界一周特典航空券は存在しない
ところで、冒頭でご紹介したように、先日、ANAマイルでも世界一周特典航空券を発券しました。こちらは正真正銘、ANA公認の世界一周チケットです。
しかし、実はJALの場合、このような世界一周特典チケットは存在しないんです。その代わりに使うのが「ワンワールド特典航空券」。JALが属する航空連合「ワンワールド」のフライトを自由に組み合わせて使うことができます。該当する航空会社は以下の通り。
JALマイルの場合は、これらのフライトをいわば勝手に組み合わせて、お手製のルートで世界一周をすることになります。したがって、ANAマイル世界一周特典航空券のような、「太平洋・大西洋を越えなければいけない、逆走できない」等の特殊なルールは一切ありません。
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有償なら正規のワンワールド世界一周航空券あり
JALマイルを使った世界一周特典航空券は存在しませんが、有償であれば、ワンワールド世界一周航空券が用意されています。大陸ベースのルートと、距離ベースのルート、ふたつから選択できるプランです。
世界一周に必要なJALマイル
ワンワールド特典は、総旅程距離に応じて必要マイル数が決まります。以下のチャートの通りです。
総旅程距離 | エコノミー | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|
1 – 4,000 | 25000 | 48000 | 72000 |
4,001 – 8,000 | 40000 | 80000 | 100000 |
8,001 – 10,000 | 50000 | 85000 | 110000 |
10,001 – 12,000 | 60000 | 110000 | 160000 |
12,001 – 14,000 | 70000 | 115000 | 165000 |
14,001 – 20,000 | 90000 | 120000 | 170000 |
20,001 – 25,000 | 120000 | 150000 | 230000 |
25,001 – 29,000 | 140000 | 190000 | 280000 |
29,001 – 34,000 | 150000 | 200000 | 300000 |
34,001 – 50,000 | 160000 | 220000 | 330000 |
今回発券した世界一周旅程は、総距離23,814マイルなので、必要なJALマイルは23万マイルとなりました。
さすがにこれだけファーストクラスに乗るとマイルもかさみます。ANAビジネスクラス世界一周が145,000マイルでしたから、今回は少々やりすぎた感もあります……(笑)。やはりファーストクラス利用で、しかもオーストラリアを経由すると、相当距離が伸びるため、かなりのマイルが必要です。
JALマイル世界一周の定番ルート
より一般的なJAL/ワンワールド世界一周ルートなら、もちろんここまでかかりません。たとえば以下のような路線。ワンワールドでいく世界一周のいわば定番ルートです。
総旅程距離:19,410マイル(羽田→香港→バンコク→ドーハ→パリ→地上移動→ロンドン→NY→羽田)
世界一周定番ルートの必要マイル | ||
エコノミークラス | ビジネスクラス | ファーストクラス |
90,000 | 115,000 | 165,000 |
ほとんどのルートでファーストクラス設定可能な路線です。ルール上1回だけ可能な地上移動を組み込み、ぎりぎり20,000マイルを下回る旅程にしました。キャセイ、カタール、ブリティッシュエアウェイズ、JAL便を使うイメージで組んでみました。
最もコストパフォーマンスの良いビジネスクラスでも、わずか115,000JALマイルです。一年間もあれば貯められるマイル数ですよね。JALマイルで行く世界一周、十分に現実的なプランだと思います。
大量JALマイルを貯める方法! 初心者必見のJALマイルの貯め方と陸マイラー的裏技!JAL特典PLUSを使うよりもJALマイルをお得に利用できる
2018年末から導入された新制度JAL国際線特典航空券PLUSは、ハイシーズンなどでも空席を確保しやすくなったかわりに、特典航空券に必要なJALマイルが青天井で暴騰するという、凶悪な仕様となっています。
JALマイルの使い方:新ルール「国際線特典航空券PLUS」は改悪か?たとえばゴールデンウィークの東京→ニューヨーク片道ビジネスクラス。
394,000 マイル……頭がクラクラしますね。繰り返しますが、これはニューヨークまでのビジネスクラス片道です。40万JALマイルあれば、ファーストクラスで地球2周以上できるというのに!
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JALマイルファーストクラス世界一周特典のマイル単価
今回わたしが発券したワンワールド特典のマイルの価値、マイル単価はいくらでしょうか。各キャリアで同じルートを検索して、価格を調べてみました。
ドーハ-フランクフルト | 70万円 |
フランクフルト-ロンドン-LA | 120万円 |
LA-シドニー | 156万円 |
シドニー-メルボルン-シンガポール | 37万円 |
シンガポール-香港-東京 | 50万円 |
433万円 |
その総額、433万円! ドドン!という効果音がつきそうです。マイル単価を出してみます。
価格 | 4,330,000円 |
マイル | 230,000 |
マイル単価 | 18.8円 |
1JALマイルあたりの価値=マイル単価も20円にせまろうかという、驚異的な値をたたき出しています。これならJALマイルの使い方としても十分におすすめできますね。
JALマイルおすすめの使い方とお得な交換先!一番価値のある特典は?有償ワンワールド世界一周チケットとの比較
有償のワンワールド世界一周チケットとは旅程のルールやルートがかなり異なるため単純な比較はできませんが、5大陸をめぐるクラスだと考えると、1,370,200円となります。
価格 | 1,370,200円 |
マイル | 230,000 |
マイル単価 | 5.95円 |
これに諸税が加わるとはいえ、スターアライアンスと同様、世界一周チケットは、通常の航空券よりもかなり安く価格設定されていることがわかります。
ただ、有償のワンワールドエクスプローラーで世界一周をする場合は、16区間までと、特典航空券よりもはるかに多くの国でストップオーバー可能なので、今回わたしが発券したようなルートはまず組まないでしょう。やはり単純に比べるのは難しいと感じます。
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まとめ JALマイルでお手製ワンワールド世界一周!
モッピーのキャンペーンが始まって以来、JALマイルを貯めている方も爆発的に増えました。JALマイル特典PLUSに青天井でマイルを注ぎ込むよりも、ワンワールド特典を使うのは悪くない選択肢だと思います。
それに、「世界一周」って、やっぱり響きがいいですよね。JALマイルの使い方としては、エミレーツ航空の利用が一番におすすめではありますが、世界一周に使うのも十分検討に値するのではないでしょうか?
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