2015年のゴールデンウィークに行ったラオスの旅行記を2回にわけてお届けしようと思います。もうそろそろ1年経つと思うと、早いものです。
▲ルアンパバーンの街角
目次
ラオスの首都ビエンチャンへの道
ラオスへは現在、残念ながら日本からの直行便はありません。バンコク経由で、まずはラオスの首都ビエンチャンにフライト入りしました。バンコクまでは当然ANAマイル利用です。ちょうど2015年にANAの主要東南アジア路線のビジネスクラスが強化されたのですよね。フルフラットにならなかったのが少々残念ですが、787乗れたのは嬉しかったです。あと夜になると天井の色が変わるのはエミレーツ航空あたりから取り入れたんでしょうかね?
東南アジア路線の上級クラスサービスが広がります|プレスリリース|企業情報|ANA
余談ですが、東南アジア路線でいうと、ベトナム航空にANAが資本を入れることを表明したのも気になるところです。
首都ビエンチャン
さて、ビエンチャンですが、現在怒涛の勢いで経済開発が進んでいます。東南アジアの深奥に位置するラオス。ここ10年間、8%前後の経済成長を続けています。以前は、一国の首都なのにコンビニが一軒もないことで名を馳せていたビエンチャンですが(笑)、現在はそんなことはありません。
東南アジアの常で、どこへいってもビービーとバイクのクラクションが響く、暑苦しくも熱気にあふれる街です。ただ、旅行者として見た場合、あまり面白い街とは感じられませんでした。いっそ何もなければそれはそれで風情があって良いのですが……もちろんそんな一観光客の感情など、ラオスの人が気にかける必要はないんですけどね。正直、時間がなければ、一泊で済ませても良いと個人的には思います。
世界遺産ルアンパバーンへの旅路
ビエンチャンからはいくつかの交通手段はありますが、飛行機かバスかの選択になります。バスではおよそ10時間。誤解されている方も多いかもしれませんが、東南アジアの長距離バスは日本の中古観光バスをそのまま持ってきているため、かなりグレードの高いものが多いです。これはミャンマーで撮影した一枚ですが、下呂温泉直行便まであります(笑)。
しかし今回はフライトを選択しました。時間の無駄もありますが、やはりバスだと体力をかなり消耗するんですよね。ビエンチャンからルアンパバーンへは、400キロ。飛行機を使うとあっという間です。空港では、日本でもだいぶ盛り上がったらしいパッキャオ対メイウェザーの一戦を生中継していました。当然パッキャオが人気。後ろ髪を引かれつつ飛行機に乗ったんですが、かなりの塩試合だったみたいで、まぁ結果正解でしたかね(笑)。
ルアンパバーン空港から、タクシーを使って街中へ向かいます。宿はホテル、というよりはゲストハウスに近く、メコン川に面したこじんまりとした可愛らしいところでしたってロビーに猫がああああああ!
めちゃくちゃかわいいです。サビ猫好きなんですよね~。しかも、すごく人懐っこい。部屋まで着いてきてくれました!
ルアンパバーンの観光スポット
街全体です。街がまるごと世界遺産に指定されています。ビエンチャンとのあまりの落差に最初は驚いてしまいました。ひとことでいえば、「ロハス!」です。
ワット・シェントーンをはじめ、古くからの寺院が多くある街ですが、それよりも街自体をのんびり散歩して楽しむのがよいと思います。ビーチはありませんが、半分リゾートのような雰囲気がただよっています。
細長くのびた街はメコン川に突き出た半島状になっており、少し歩けば街のどこにいても川面を見ることができます。かつてのフランス統治の名残を伝える低層のコロニアル建築が細い路地を作り、ビエンチャンとは同じ国とは思えない(失礼)、風雅な町並みを作り出しています。お店も繊細な絹細工や革製品を売っていたり、雰囲気のよいフレンチやカフェがあったりと、どこを撮っても絵になる街なんです。
この街のもうひとつの特徴は、数多くの寺院があること。交通量も少なく、強烈な陽射しの下を、日傘をさしたお坊さんが行き来するのをよく見かけます。
托鉢僧の列
ルアンパバーン観光のハイライトともいえるのが、早朝に見られる僧侶たちの托鉢風景です。朝まだき、オレンジ色の僧衣をまとったお坊さんが、子供から老人まで、各寺院ごとに、一列にずらっと並んで街のなかを歩きます。その様子は練り歩くというにはおごそかすぎて、しずしず、淡々と進みます。街の住人はご飯を用意して、托鉢に入れることで功徳を積みます。
東南アジアの他の小乗仏教国でもこのような風景を見ることはできますが、まず数が圧倒的に違います。そして世界遺産の古都を背景にすると、いっそう映えます。とはいえ、近年急速に観光客が増えていることもあり、その影響がこれからますます大きくなるだろうなぁという懸念も感じました。
一列に並んだ托鉢僧を撮るために、観光客が道路の対面にずらーっと並んでいる姿はある意味滑稽でもあります。もちろん自分もそのひとりであることは十分に承知ですが、中には、あまりにも接近して撮影したり、ポーズを強要するという行き過ぎた行為も見かけました。
Tourists destroy what they’ve come to see.
どこで読んだのか忘れましたが、「観光客は、自分が観にきたものを破壊する」という英文にはハッとさせられるものがありました。ま、そこは街の人もちゃっかりとしたもので、「あんたもお坊さんにあげてみない?」と、托鉢用のご飯を売り込みにきます(笑)。
いくつもの列がそれぞれの寺に帰って行くまで、だいたい1時間半くらい。午前7時前後です。日中は灼熱の太陽がさす南国も、この時間帯は実に快適です。一日の観光パターンとしては、動きまわるなら、なるべく午前中がいいでしょう。日差しが強くなるお昼過ぎからは、ランチをとったらホテルに戻って、のんびりと昼寝でもするのがよいと思います。旅行中はふだんよりも断然体力を使うので、体調を崩しやすいですから。
朝市
托鉢を見たら、そのまま朝市へ行くことをおすすめします。スペインの旅行記でも書いたけど、いろんな国の市場を見るの、大好きなんですよね。食べ物が山積みになっているだけでもテンションがあがる! その国の胃袋を見ることができるのでとってもおもしろいです。で、日本ではとても見かけられないような食材もあって、その最たるものは、これ!
インパクトありすぎ(笑)。なんだか人間ぽいというか、後ろ手に縛られた様子がとても哀れみを誘う……。夜市では、この子たちの丸焼きになった姿がありました。さすがに食べれなかったですね~。カエルくらいならまだいけるけど。
また、ご飯は餅米のようなモチモチしたものが多くて、このように道ばたで蒸していました。保温なのか、これで調理しているのかはよくわかりませんが。おもしろいですね。
ラオスご飯
これはルアンパバーンの名物を集めたプラッター。もち米に、薫製の肉や川で取れた海苔など、とても美味しかったです。レストランはこちら、Tamarind。 Tamarind
水牛ステーキ!
見た目インパクトあるけど、柔らかかったですよ。前にネパールでも食べたことがあるんだけど、こっちのほうが洗練された味がしました。
フルーツジュース
フルーツは南国を訪れたときの楽しみですね。ひとカップに入っているフルーツをまるごとジュースにしてくれます。生野菜やフルーツは避けた方がいいという意見もあるけど、まぁ、あまり気にしてもね。あたるときにはあたる! それより新鮮なフルーツ食べたいという食欲が勝って、毎日飲んでました。
ナイト・マーケット
朝だけではなく、夜にもマーケットが広がります。観光客向けのおみやげ屋台(屋台というか、地べたに並んでいる)がずらーっと並びます。といってもぼくは旅先で個人的なおみやげはめったに買わないんですけど、冷やかしているだけでも楽しいです。ご飯もナイト・マーケットで。
▲これは、ボウルを渡されて、それに入る量ならいくらでもよそい放題!というバイキング形式。100円くらいだったかな? 味はそこそこ。
▲グリルはその場で炭焼きしてくれます
川をわたる竹橋
メコン川の支流にかかる手作りの竹橋で、洪水がくると流されてしまうため、数年おきに作り直しているのだそうです。これを生業にしている一家がいるとか。そのため、渡るには通行料金がかかります。
プーシーの丘
街の中央には、寺院があるプーシーの丘がそびえています。階段しか上へ行く術はなく、みんなひーひー言いながらのぼっていきます。またいい休憩タイミングでドリンクを売っているおばちゃんがいて笑っちゃうんですが。上に着くと、祭壇にはかわいらしいお供え物が並んでいます。笹の葉と、花びらを組み合わせたものです。
夕方が近づき、たくさんの観光客が鈴なりに。夕日をカメラにおさめるためです。世界のあちこちで似たような経験をしましたが、日が沈むのを待つこの間はなんともけだるいのですよね。暑いし。しかし待った甲斐があって、メコン越しにラオスの沃野に沈む夕日を見ることができました。
ゆったりとした時間が流れる古都ルアンパバーン。あくせく観光するのではなく、路地裏をうろつく猫や犬をかわいがったり、カフェでぼうっとしたり、メコン川に沈む夕日を眺める。そんなのんびりとした過ごし方がぴったりの街だと思います。レンタサイクルもおすすめですね。さらにボートでメコン川をさかのぼると、近郊には泳げる滝壺や洞窟寺院などもあります。
……と、しかし、それはぼくの目的ではないのでした。次回は一部で人気の、象使い免許をとりに行ってきます! 乞うご期待。
ラオス・ルアンパバーンの旅行情報
ラオスの治安
ビエンチャンは都市部なので、それ相応の注意が必要です。とはいえ、夜間に危険な地域を避ければ心配することはないでしょう。そもそも、旅行者が宿泊するホテルやゲストハウス付近をのぞけば、夜間に観にいっておもしろい場所も大してありません。ナイトクラブなどもありますが、ラオスに行く人はそのようなものは求めていないでしょう。
ルアンパバーンは観光でなりたっている街なので、街の中心部であればのんびり夜間散歩するにもうってつけです。ホテルや宿、カフェやレストランもたくさんあります。街の両側の川付近は夜間になるとかなり暗くなるので、一人旅の場合はあまり近づかないように。
現金か、キャッシングか、クレジットカードか
ATMは街中のいたるところにあります。日本の比ではありません。キャッシング枠つきのクレジットカードがあれば、現金を持って行く必要はほぼないでしょう。外貨両替なんかに気を使う必要もありません。
▼ラオス観光・後編
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こちらはスペイン旅行記
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